インタビュー

失敗を許してもらえる環境だからこそ、挑戦できる

失敗を許してもらえる環境だからこそ、挑戦できる

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手術室での経験しかなかった看護師が、利用者や家族と直接向き合う在宅医療の世界に飛び込んだとき、何が待っていたのか。

河原崎さんがfirstを選んだ理由は、SNSで目にした「利用者さんに寄り添う姿勢」でした。実際に入職してみると、そこには想像以上に深い人間関係の構築と、失敗を恐れずに挑戦できる文化がありました。

一人の看護師が、失敗を重ねながら成長し、利用者さんの言葉一つひとつと真摯に向き合うようになるまでの軌跡を追います。

SNSで見た「利用者ファースト」の姿勢が決め手に

——入職の決め手になったことは何でしたか?

代表のInstagramでの発信内容に惹かれたことが、最初のきっかけです。いくつかの訪問看護ステーションを見学する中で、firstが最も利用者さんに寄り添っていると感じました。すごく内容が濃くて、「とにかく利用者さんのため」というのがすごく伝わったんです。

あと、SNSのスタッフ紹介の投稿も印象に残っています。代表がスタッフ一人ひとりと深くつながっている様子が伝わってきて、「この会社は人を大切にしているな」と思いました。

——入職前に不安だったことはありますか?

病棟経験がほとんどなく、手術室から在宅とまったく異なる世界への挑戦だったので、目の前の利用者さんをきちんとケアできるのだろうか、と不安でしたね。

その不安を解消するために、入職前に何度もfirstに足を運んで、在宅でどういうケアをしているのかを目の前で見て、同行させてもらった看護師さんにいろいろ聞きました。

実際に入職してからは、まず重症度の低い利用者さんから担当させてもらったので、徐々に成長することができました。

——入職後に「firstってこういう会社だな」と思った出来事はありますか?

昼休憩や朝のカンファレンス、訪問から帰ってきたときの会話の流れの中で、利用者さんの情報を共有したり、日々の悩みを相談したりする雰囲気が自然にあります。

人間関係が良いから、わからないことも質問できるし、課題があったら課題を克服するためにどうしていこうかっていう話し合いを前向きにできるんです。

特に印象的だったのは、利用者さんの誕生日を全力で祝う文化です。ある利用者さんの誕生日にはスタッフが9人くらい訪問して、お花を届けてみんなで写真を撮る。単なるイベントではなく、心からその人を祝いたいという想いがあるんですよね。

「失敗を許してもらえる」環境が成長を加速させる

——これまでで最も挑戦だったと感じた仕事は?

firstに入ってから、すべてが挑戦でした。手術室では、患者さんとゆっくり話したり、ご家族と直接話したりする機会はほとんどなかったので、コミュニケーションそのものが挑戦というか。

利用者さんやご家族に対して、医学的に正しいことを伝えるだけではなく、対話の積み重ねで人間関係を築いていって、「この人の言うことは信頼できる」と思ってもらえるようになることが大切だとすごく感じています。

——ここでなら成長できると実感したのはどんなときでしたか?

すべてが初めてのことだったので、失敗が怖くて一歩を踏み出せない時期がありました。電話対応も、一人での訪問も、緊急対応も、すべてに不安がつきまとっていたんです。そんなとき、代表からかけられた言葉が転機になりました。

「不安はつきものだし、挑戦しないと失敗もしないし、成功もしない。失敗しても大丈夫だから、失敗をいっぱい重ねて成長できるように、過去の自分と比べて成長できるようにやっていけばいい。」そう言ってくれたんです。

firstには、失敗しても許してくれる雰囲気があります。挑戦して失敗して…ということを繰り返す中で、少しずつ成長できていると周りの人からも評価してもらえているので、そういったときに成長を感じます。

——理想のケアに近づけたと感じた瞬間はありますか?

オンコール対応で下血された利用者さんに関わったときに、理想のケアに近づけたと感じました。緊急時マニュアルを確認しながら問診や緊急度の判断を行い、本人やご家族の意向、大切にされていることを丁寧に伺いました。看護師としての判断とご家族の思いをすり合わせ、全員が納得できる形で病院搬送を決定しました。結果的に家族や本人が後悔のない選択ができ、看護師としての知識を活かして方向性を共に考えられた過程に理想のケアを実感しました。「手術を受けたくない」と言っている利用者さんがいたんですが、手術室で培った経験をもとに、その人の立場になって手術前後の対応や病院での流れを説明したところ、不安感を和らげることができました。

その後、実際に入院して手術をして帰ってきた利用者さんに「ありがとう」と言われたときは、すごく嬉しかったですね。

毎日の積み重ねが、未来の自分を作る

——新たに身につけたいスキルや資格はありますか?

今4年目なんですが、今年は在宅看護専門看護師の資格と、終末期ケア専門士を取得したいと考えています。来年は心不全療養指導士、そして呼吸療法認定士も目指しています。

利用者さんに信頼してもらえるように、知識を持って根拠のある意見を発言したいので、こういった資格を取っていきたいですね。

経験年数が浅い今は、一人ひとりの利用者さんを見ながら「こうなっていくんだな」という経験を積んでいる段階です。資格による知識と根拠があれば、利用者さんやご家族により的確に、よりわかりやすく今後の予測を伝えられるようになるのではないかと思っています。

——5年後、看護師としてどんな自分になっていたいですか?

利用者さんに信頼される、根拠のある看護を提供できる看護師になりたいです。そのために、今できることを毎日積み重ねています。

具体的には、朝起きたら終末期ケア専門士の問題集を解いて、事務所に来たら利用者さんの情報収集をして、訪問から帰ったら記録を書いて、先輩と振り返りをします。そして家に帰ったら、寝る前にまた勉強をする。これが日々のルーティンです。

勉強すればするほど、わからないときにより良い答えを求められる環境にいるので、やらないと損だなと思いながら日々取り組んでいます。

一人で抱え込まない、チーム全体で利用者を支える文化

——仕事が終わったあとの過ごし方を教えてください。

18時半くらいには家に帰れるので、基本的に週5回はランニングをして体力を維持しています。ランニングから帰ってきたらご飯を食べてお風呂に入って、21時22時くらいから23時前まで勉強しているような感じですね。

オンコールや24時間の当番の日には、家で緊急時対応のマニュアルを読み込みながら備えています。

前職でも定時で上がれることが多かったので、自分のルーティンを崩さずに済んでいることは、とてもありがたいです。

——柔軟な働き方について、ありがたいと感じた瞬間はありますか?

僕はあまり仕事を休むことがないんですが、夏季休暇や「夏だけど頑張ろう手当」があったり、代表がドーナツを買ってきてくれたり、トウモロコシを差し入れしてくれたりと、そういったことがモチベーションアップにつながっています。

あと、判断に迷ったときにすぐに相談できる体制が整っているので、とても働きやすいなと感じています。訪問中でもグループLINEで相談を投げれば、すぐに誰かが対応してくれるんです。経験年数が浅くても、一緒に対応を考えてくれるのでとてもありがたいです。

代表と副代表――信頼できる二つの柱

——代表と副代表はどんな存在ですか?

代表は「最後の砦」ですね。何かあったときに絶対的に頼りになる存在。一方、副代表は大らかでユーモアあふれる人で、しっかりするところはしっかり、和やかなところは和やか。すごくバランスの取れた関係性だと思います。

代表は、僕が悩んでいるのを感じ取って話しかけてくれるんです。そして、あえて課題をくれて、困っていたらその都度一言一言アドバイスをしてくれる。難しい症例の利用者さんのところから帰ってきたときに「どうだった?」とフィードバックの時間を設けてくれます。自分の考えが浅いという自覚にもなるし、「今後こうやって見ていけば良いのか」という発見にもつながります。

副代表は席が隣なので、毎日些細なことからいろいろと助けてもらっています。どうしたら良いかわからないとき、まず受け入れてから自分の意見を発信してくれるので、すごく相談しやすい存在です。

——これから入る人に伝えたい「firstのリアル」はどんなことですか?

SNSで見ていても人間関係が良いのが伝わると思いますが、実際に入ってきたらもっと良いと感じられると思います。

それから看護師やスタッフのレベルがものすごく高いので、自分の経験年数が浅くても成長したいという意欲さえあれば、周りが助けてくれます。「自分もそうなれるように頑張りたい」という意欲がすごく芽生える場所です。

ただ、重症度の高い利用者さんが多いので、病院での治療を見たうえで、経験したうえでfirstに入ると、より良い看護師になれるのではないかと感じています。

コミュニケーション能力が高い人、性格が明るくて人に対して思いやりがある人、柔軟な考え方の人が、firstに向いていると思います。

利用者さんと向き合い続ける、プレイヤーとしての未来

手術室から在宅医療へ。まったく異なる世界に飛び込んだ河原崎さんが見つけたのは、失敗を許し、挑戦を応援してくれる環境でした。

電話対応も一人での訪問も、すべてが不安だった日々。しかし、「失敗しても大丈夫」という代表の言葉に背中を押され、一歩ずつ前に進むことができました。手術を拒んでいた利用者さんに寄り添い、不安を和らげられたとき。「ありがとう」と言われたとき。失敗を重ねた経験は、今では利用者さんとの対話を大切にする原点となっています。

ランニングで体力を維持し、寝る前には専門資格の勉強を続ける。その積み重ねの先にあるのは、「利用者さんに信頼される、根拠のある看護を提供できる看護師」という明確な未来像です。

——最後に、これから応募を考えている方にメッセージをお願いします。

自分自身は、ずっとプレイヤーとして利用者さんと向き合い続けたいと思っています。体力がある限り向き合い続けて、一日でも長く生きたい利用者さんがいれば、それができるように少ない時間でもケアしていく看護師になりたいです。

一人で抱え込まず、チーム全体で支え合う文化。資格取得を応援し、成長を後押ししてくれる先輩たち。そして何より、利用者さん一人ひとりと真摯に向き合える環境が、firstにはあります。

一緒に、利用者さんの人生に寄り添う看護を実践していきましょう。

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